「仕事ができる人は数字に強い」という言葉は、おそらく多くの人が聞いたことのある言葉だと思います。
ですがこれ、実は勘違いしている人も多いのですが、この「仕事ができる人は数字に強い」とは、簿記や決算書などの企業会計を理解できるということや、計算をすばやくできる計算力を持っていることではありません。
例えば数字をただ見ることに強い力は、経理や財務部に所属しているのでなければ、企業会計の知識をそのまま普段の仕事で使うことはありませんよね。
業務に付随して何か計算するだけなら、電卓があれば多くの計算作業は正確に早くすることができますし、事が足ります。
「仕事ができる人は数字に強い」というのは、ある数字を見たときに、その数字の背景を読み取れる人のことです。
つまりは、ベースの考え方となる数字的思考である、論理的な考え方を身につけている人のことを指して「仕事ができる人は数字に強い」と言っているものであり、仕事で成果をあげる人は例外なくこの思考を持っているものです。
そこで今回は、仕事で成果をあげることができる人の持っている、数字に強い人に共通する特徴をお伝えします。
仕事で成果をあげる、数字に強い人に共通する特徴
数字から背景を読み解く
数字を集計してグラフ化したり、見やすいように数字そのものを扱うことと、その数字が何を意味するものかを読み解くということは、また別の能力になってきます。
数字に強い人は、例えば株価や決算書などの数字の羅列の中から、どうしてそのような数字になったのかを読み解き、理解することができます。
数字は人間と違って嘘をつくことはなく、客観的な情報であると同時に未来を語る生きた情報であります。
ですから、数字からその背景を読み解くことができる人は主観に振り回されたりすることはありませんし、行き当たりバッタリを繰り返すこともありません。
客観的な指針を与えるものが数字であるので、数字から背景を読み解くことができる人は経営やマーケティング戦略に強くなります。
その結果、仕事で成果をあげることにも繋がっていきます。
数字に強い人は左脳で思考する
「想像などの直感的な思考は右脳、計算などの論理的な思考は左脳」というような認識を多くの人は持っているかと思いますが、この認識自体は概ね正しいと思って構いません。
右脳は、「知覚、感性、直観、ひらめき、イメージ記憶、芸術、創造性、空間、音楽」などを認識したり処理することに優れていると言われており、直感的なセンスを得意としているので「芸術脳」とも呼ばれています。
つまり右脳は、感性や感覚を司り、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の五感を認識する働きを持っているので動物的な脳ともいえるでしょう。
一方、左脳は、「思考、論理、言語、分析、推論、計算、数学的理解」などを認識したり処理したりすることに優れています。
左脳はこのように、主に思考や論理を司り、文字や言葉を認識する働きをもっているので、左脳は人間的な脳ともいえます。
この左脳と右脳の違いで見てみると、数字に強い人は左脳で思考することが得意であることがわかるかと思うのですが、それはつまり「論理な物の考え方をする」人ということですよね。
直感で行動するのではなく、頭の中で様々な事をシミュレートしてから答えを出すことができるので、仕事での成果もあげることができているわけです。
話をわかりやすく伝えることができる
上記でお伝えしたように、数字に強い人は思考や論理を司り、文字や言葉を認識する働きをもっている左脳を使うことが得意ですから、自分の話を要約して相手にわかりやすく伝えることができます。
同じ話題を何回も話していたり、話したいことを要約することができないばかりに、3分で済むような話しを10分かけて長々と回りくどく話してしまうと、相手に何が言いたいのかはっきり伝わりません。
そればかりでなく、話しを聞いている相手は、「結局何が言いたいのだろうか」と頭をフル回転させながら話しを聞かなくてはいけないので疲れてしまい、内容がどうこうではなく話しを聞くこと自体をストレスに思います。
一方で、だらだらと話しをするのではなく、簡潔にわかりやすく自分の思っていることや考えていることを相手に的確に伝えることができる数字に強い人は、話しの内容を要約して短い時間にわかりやすく相手に伝えることができるため、相手からしても心地良く、そのため契約を勝ち取る事もできるのです。
この会話力は仕事の面だけでなく、家族との関係や友人との関係にも影響がありますから重要です。
感情に揺さぶられることがない
思考や論理を司り、文字や言葉を認識する働きをもっている、人間的な脳である左脳を使うことが得意な数字に強い人は、直感に頼った言動や行動をせず、常に論理的な言動や行動をとることができます。
直感に頼った言動や行動をとっていると思わぬミスを招くこともありますが、常に論理的な言動や行動をとっていくことができるということ、それはつまりその時の感情によって結果が変わるようなことがないということです。
左脳を使うことが得意な数字に強い人は、自分の怒りや憂鬱な気持ちなどのマイナスの感情もうまくコントロールすることができるため、いつでも冷静に仕事にムラを作らずに対応することができるので、首位の人からも信頼されます。
さらにいつでも感情をコントロールして冷静でいられるということは、仕事にも集中して取り組むことができるということですから、どんな仕事であってもレベルの高いものを提出することができ、成果をあげていくことができるのです。
視野が広く全体を見ることができる
視野が狭いと物事を自分を中心として見てしまうのでイレギュラーに対応することができず、ミスにミスを重ねてしまいやすいですし、周りの状況に左右されて行動するので、常に多くのエネルギーを使って行動していくことになります。
その結果、脳も体もクタクタに疲れてしまいますし、いつも時間に余裕がない為に良い仕事をすることができずに成果もあがりません。
反対に、数字に強く左脳を使うことが得意な人は、合理的な思考をすることができるので全体を広く見て考えることができ、そのため仕事に無駄がありません。
「効率よく仕事を進めていくためにはどうすればいいのか」「目先のことではなく長い目で見た時にはこの行動はどうなのか」といった広い視野で考えて理解することができるので、無駄な行動をしないので時間もうまく使うことができ、その結果少ないエネルギーで行動することができます。
さらに、周りの状況に左右されてバタバタすることもないので疲れてしまうこともありませんし、時間にも体力的にも余裕を持って充実して過ごしていくことができます。
視野が広く全体を見ることができると、仕事も人間関係も全体の雰囲気を捉えることができるので、自分の行動に無駄がなくなります。
まとめ
数字に強い人は、左脳で考えることが得意であるので論理的な思考を持って仕事に取り組むことができ、だからこそ無駄がなく広い視野を持っているといった特徴があります。
仕事に取り組んでいると、日々、判断を迫られることになりますが、この時適切な判断ができる人が、いわゆる仕事のできる人です。
この適切な判断を行うためにも、今まで直感的な判断をしていたと感じたならば、数字に強い人になっていきましょう。
数学や算数が苦手なことと数字に弱いということはまた別問題ですし、数学や算数が苦手でも数字に強くなることはできます。
そして数字に強くなることができれば、今回お伝えした特徴を持つことができ、仕事ができるようになりますよ。
詳細はこちら
→ 数学女子 智香が教える 仕事で数字を使うって、こういうことです。
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