プライベートであれば人間関係に悩んだ時には、苦手な関係を無理に続ける必要もないですし、ストレスにならないように自分から距離をとり、苦手の人とは関わらないようにすれば良いのですが、職場では仕事上どうしても関わる必要がある場面も多々ありますし、そう簡単に関わりをなくすわけにはいきませんよね。
さらにこれが上司と部下の関係になると、仕事を指示したり報告したりもありますし、仕事を円滑に進めて行くために良好な関係を保っておきたいのですが、上司と部下の関係に年齢が加味されてくると厄介です。
例えば、部下というと自分よりも年下の人をイメージする人が多いでしょうが、年功序列の制度が崩れつつある日本では、年上の部下という存在も多く出てきています。
もちろん、中途採用で自分の部署に年上の部下が入ってくることもあるでしょうし、今までお世話になっていた先輩や、能力不足から出世することができなくなってしまった、出世ラインから外されたベテラン社員が自分の部下になることもあります。
このような年上の部下ができると、自分よりも立場は下だけれども年齢は上ということもあって、どうもやりづらさを感じたり、どう接するべきかわからなかったりと、色々と悩んでしまうもの。
上司として仕事を注意しても聞き流されたり、反抗的な態度を取られることもあるでしょうし、そんな面倒を避けたい気持ちから、ついつい尻込みしてしまう年下の上司も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、年上の部下を持った時に、年上の部下と苦手な関係にならずに付き合っていける接し方についてお伝えしていきます。
年上部下のプライドを傷つけることなく、上手にコミュニケーションをとっていきましょう。
自分が年上部下になったときのことを想像する
上司という立場に立つと、どうしても部下と上司という考えを持って、年上の部下と接してしまいがちになりますが、年上の上司が年下の部下に接する時と同じようにしていると、年上の部下とは良い関係を築くことはできません。
年上部下の多くは、これまで様々な経験をしてきていますし、長年取り組んできた自分の仕事に対してそれなりの自信を持っています。
そんな年上の部下に対して、自分は上司だからと自分の考えを浸透させようとしても、関係は良くなるはずもありませんし、年上の部下に嫌な感情を持たれてしまい、最終的には会話もなくなってしまうような関係になってしまうかもしれません。
年上の部下との関係は一筋縄では上手くかないでしょうし、様々な方法を試してみても残念ながら揉めてしまうケースもありますが、「もしも逆の立場だったら、、、」と考えてみることで、年上部下と良好な関係を保つ接し方が見えてきます。
こんな呼ばれ方をしたらムカッとするな、、、
こんな口調で話されたり、こんな態度をされたら無視したくもなるな、、、
というようなことを、現状の年下上司と年上部下の立場を一旦おいておいて、もしも年下の社員が自分の上司になった時に、自分がされて嫌な接し方を考えてみる。
そして自分が嫌な気分になることは、上司と部下の立場があったとしても、できるだけしないように心がければ、年上部下とも良好に付き合っていきやすくなるでしょう。
上司としての仕事や位置付けをよく理解する
「上司とはどのような役割を持った存在なのか」ということを考えておくと、年上の部下との接し方、付き合い方に悩むこともなくなります。
上司だから部下よりも偉い。
部下は上司の指示することを必ず聞くべき。
上司は部下から尊重されてしかるべき。
このように、上司という立場にこだわって考えていないでしょうか。
このような上司の姿は、確かに間違ってはいないのですが、、、
部下が力を発揮しやすい環境を作り、部下のために自分を犠牲にしてフォローするなどして部下から慕われてこそ、このような立場になれるわけです。
ここを勘違いしていると、自分は年下でも上司だからと、年上の部下でも自分の仕事に使ったり貢献させるといった、自分視点だけで部下を捉えてしまうことになり、その結果、年上部下との関係が悪くなってしまうのです。
つまり年上部下から何かをして貰うではなく、上司として、年上の部下にどのように貢献出来るか考えるようにすれば、悩むという気持ちが前向きなものに変わってきます。
そうやって年上の部下と付き合っていけば関係も良好なものになり、結果的に敬われる立場になって行くことができるのです。
注意する時には年上の立場や自尊心を大切にする
年上の部下を持った時に一番悩むのは、年上の部下に対して注意をしたり、叱ったりするべき場面ではないでしょうか。
自分よりも年上の部下だと、仕事の進め方が昔のままで非効率なやり方をしていたり、能力不足から指示した仕事が上がってこなかったりする時があります。
それに、人は大人になればなるほど、他人に強制されることを嫌うようになってくる生き物ですから、指示したことがあってもそれを自分で勝手に判断したりします。
年齢を重ねていても柔軟な思考の持ち主は、新しいノウハウを吸収しようとしますが、すべての年上の部下にそれを求めるのは現実的ではありませんし、このようなことがあれば、年上が相手であっても、上司として年上の部下を注意し、きちんと叱る必要があります。
しかしこの年上の部下を叱る時には、年下の部下を叱る時と同じようにしていても効果がないですし、むしろ逆効果になります。
部下が年下であれ年上であれ、感情にまかせて注意したり叱ったりしてはならないのは一緒ですが、年上の部下に上から目線で頭ごなしに叱ってしまうと、「若いくせに偉そうに」と反発されるだけで聞き入れられません。
ですから年上の部下を叱ったり注意する時には、相手の自尊心を傷つけるような表現は避け、具体的にどのように仕事をしてほしいのかをしっかりと伝えること。
また、人前で注意してしまうと、年上部下のプライドも傷つけてしまい、コミュニケーションが取れなくなってしまうので、人前で注意したり叱ったりすることは絶対に避け、年上への敬意を持って注意するようにしましょう。
まとめ
年下の部下とのコミュニケーションは、年齢や立場をどのように捉えるべきかわからずに戸惑ってしまうこともあるでしょう。
ですが上司と部下という立場だけに拘らず、上司である自分が考え方や話し方、接し方を今回お伝えしたように少し考えて変えるだけで、年上の部下との関係も良好にして上手く付き合っていけるはずです。
ついつい、年上部下の考え方などを変えようとしてしまうでしょうが、年上の部下をどうやって変えるのかを考えていても、頭の柔軟性がなくなってきている年上を変えることは難しいですし、それよりも上司であるのなら、年上の部下のために自分はどうあるべきかという相手の目線で考えることが大切です。
柔軟な対応をしていけるようになれば、誰とでも良好な関係性を築いていけるようになりますから、このことを基本として、年上部下との関係をより良好なものへと高めていってくださいね。
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