4月〜3月の会計年度を採用している企業では、4月・7月・10月に人事異動が行われることも多く、4月の人事異動に向けて、今からドキドキしている人も多いのではないでしょうか。
入社するときには、転勤や人事異動があることを承知していたものの、入社して何年かたっていると、独身だった自分も家族を持ったりするなどもしますし、そうでなくても自分の周りの生活の状況は変わってきますから、そんな時に転勤を言い渡されると、転勤や人事異動があることは覚悟していても負担になりますよね。
楽しく過ごすことができる友人関係を作っていたのに、その関係を絶って知らない土地に行かなくてはならないのは寂しいですし、子供がいれば天候することになるので、子供が新たな環境に馴染むことができるのかといった心配も出てきます。
また、場合によっては、家族を持っていても単身赴任で家族と離れて生活しなくてはならなくなりますから、そうなってくると普段の食事の準備や掃除など、今までは家族に任せてやってもらっていたことも自分でしなくてはいけなくなりますから、大きな負担になってきます。
ですから、転勤や人事異動は正直なところ「断りたいな、拒否したいな、転勤なんてしたくないな」と思う気持ちが出てきますよね。
そこで今回は、転勤や人事異動が入社する際の前提条件にあったとしても、上手に転勤や人事異動を断る方法はないのかをお伝えします。
一般的に、会社が決めた転勤を断ることは非常に難しいと言われていますが、拒否すべき正当な理由があれば、会社は転勤の拒否を認めてくれる場合がありますので、参考にしみてください。
転勤や人事異動を拒否する権利はあるのか
企業では、ただ闇雲に転勤や人事異動があるのではありません。
・様々な部署を経験させることで社員の仕事への視野を広げたり、能力をつけさせて成長促進するため。
・適性を判断して、社員が活躍できるよう適材適所な人材を配置するため。
・人材を流動化して、職場の雰囲気のマンネリ化を防ぎ、社員のモチベーションを低下させないため。
・業務の拡大と適切な利益を出すための人員の再編のため。
・不祥事を起こした社員の左遷や懲戒処分のため。
このような理由があって転勤や人事異動の辞令は出されるもので、就業規則に転勤の有無が記載されており、転勤があることを条件に入社しているのであれば、社員は転勤があることを前提として会社と労働契約を結んでいることになりますので、企業としては社員からの転勤や人事異動の拒否に応じる必要はありません。
例えそれが、自分にとっては不当に感じる転勤や人事異動であっても、会社からすると理由があってのことですし、労働契約に基づくものです。
社員を転勤させたり人事異動させるということは、会社としては当然の権利行使なのです。
ですから、会社からの辞令に正当な理由のないままに転勤を拒否し続け断った場合は、最悪の場合、懲戒解雇などの処分対象となる可能性も覚悟しなければなりません。
転勤や人事異動を上手に断る方法とは
就業規則に「転勤がない」ということが記載されている場合を除いて、基本的には転勤は拒否できるものではありませんが、人事異動が権利の濫用にあたる場合や、やむを得ない家庭の事情がある場合は転勤や人事異動を拒否できる可能性もあります。
ただしこれは会社側との交渉になりますので、転勤や人事異動を断ることができるかは、その時の状況にもよります。
また、人事異動が権利の濫用に当たるかどうかは、照明することが難しいですし、このことを理由にしたとしても、企業側は認めることなく合理的な転勤理由を提示してくるため、転勤を拒否することは難しいでしょう。
そのため、転勤や人事異動を上手に断るには、やむを得ない家庭の事情があることが条件になり、具体的には以下のようなケースが必要です。
親の介護が必要
子供が進学の時期だからといっても、単身赴任という方法も取ることができるため、子供の教育問題を転勤の断る理由にすることは難しいですが、親の介護のために自宅を離れることができないという理由であれば、転勤を再検討してもらえる会社は多いようです。
同居している親が寝たきりであるとか、常に家族のサポートが必要であるような介護問題を本当に抱えていることが必要ですが、そうであるなら、介護を行うために転勤が困難であるという状況を丁寧に会社に相談すれば、転勤拒否に応じてくれる可能性はあるでしょう。
親の介護を行うということは社会的義務の側面がありますし、親の介護を理由にしていたのに転勤させてしまい、何か問題がおこれば、会社側の立場も悪くなりますからね。
ただし、そのような事実が本当はないのに、嘘をついて転勤を断ってしまった場合は、懲戒解雇になる可能性がありますかあ注意してください。
家族が深刻な病気になっている
同居の親の介護と同様に、家族が深刻な病気になってしまっている場合も、会社に相談することで、転勤を再考してもらえる可能性があります。
難病の家族がいて、転勤先からでは専門的に治療できる病院に連れて行くことができない場合や、単身赴任で自分が自宅を開けてしまうと看病ができる家族がいない場合は、転勤を拒否する理由として考慮してもらえるでしょう。
正当な理由があり、転勤を拒否したい場合には、会社に対して正確に状況を伝えるようにしましょう。
ただし、正当な理由があったとしても転勤を拒否できる保証はありませんし、嘘の理由を使って転勤を拒否しようとすることはやめておきましょう。
まとめ
終身雇用が期待できない現代では、昔に比べて最近の若者は出世を望まず、転勤も断る傾向にあります。
思いもよらない転勤や人事異動に戸惑ってしまうことはあるかもしれませんが、会社側としては、転勤をさせることで様々な経験をさせるなど、その人にプラスになるようにと考えている場合も少なくありません。
また、これまでと異なった環境で働くことができるということは、新しいスキルを身につけたり、新しい人脈を広げることもできるチャンスですので、たとえ就業規則に定められていなくても、もしも転勤を言い渡された場合にはなるべく従った方が自分のためになるはずです。
それでもどうしても転勤を断りたい場合には、入社前からそれとなくその意向を伝えておくといいかもしれませんね。
◎ 転勤、移動の時には今までの感謝を伝えましょう。
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→ まえだ おかき詰合せ
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