昨日は、起業で失敗しないための基本の考え方をお届けしました。
簡単にまとめると、会社の数字・経理をしっかりと把握し、無駄遣いをせずに、きちんと納税して会社にお金を残しておくこと。
これが重要だというお話でした。
会社が順調な時にしっかりお金を残しておけば、仮に経営が厳しくなったとしても、その後も失敗することはありません。
なぜなら、利益が出続けている会社は、市場の信用度が全く違うのです。
もし困ったとしても、その時は必ず銀行が助け舟を出してくれます。
そのためには、会社にお金を残すこと。この一点だけです。
今回は、起業に失敗しないために実行できる対策を3つ、ご紹介します。
1 生活レベルを上げすぎない
何度も言っていますが、起業で失敗しないためには、会社にお金を残すことが最重要です。
必要以上に役員報酬を取らないようにしなければなりません。
一回でも役員報酬を上げてしまうと、それに合わせて消費をするようになります。
一度上がった生活レベルを下げるということはなかなか出来ません。
決して贅沢をするなと言っているわけではないのですが、起業するとサラリーマン時代に比べて遥かに大きなリスクを背負うことになります。
もちろんその見返りが役員報酬となりますので、その報酬をもらうことは問題ありません。
しかし、生活レベルを上げ過ぎることはお勧めできません。
起業に失敗しそうになっても、それまでの生活に慣れきってしまい、あいも変わらず贅沢三昧。
そうやって落ちていく人たちをたくさん見ました。
起業も、収入も、生活レベルも、自分の身の丈に合わせる。
これが大事です。
2 集客スキル
起業で失敗する場合、売上が上がらなくなった、というのが最も大きな原因だと思います。
売上が上がらなくなったということは、つまりお客さんが少なくなったということに他なりません。
逆に、お客さんを集め続けることが出来ていれば、起業で失敗することはないということになります。
集客スキルは初期の段階から身に付けておきましょう。
起業するということは、あなたが社長になるということです。
社長の仕事も多岐に渡りますが、その中でも大事な仕事がマーケティングなのです。
これを人任せにしてしまうと、売上が下がって焦ってしまいます。
しかい自分自身でこの問題をクリアできるのであれば、多少のことでは動じなくなります。
ぜひ集客スキルを身に付けておいてください。
3 中小企業倒産防止共済
→http://www.smrj.go.jp/tkyosai/index.html
中小企業倒産防止共済というものがあります。
最大で年間240万円、合計で800万円まで経費計上することが出来る制度です。
つまり、その年の利益を240万円まで合法的に節税できる制度なのです。
最高800万円まで、全て経費扱いになります。
この制度は、売上が下がった場合には、納めた全額を受け取ることができます。
もちろん雑収入扱いになって、その年に課税されますが、そもそも会社が赤字なので、全額が課税されるわけではありません。
赤字分は翌期に繰り越せます。
この共済は誰でも使える合法的な節税制度であり、起業に失敗した場合の保険となる便利な制度です。
高級品を購入したりする節税では意味がありませんが、中小企業倒産防止共済では後で戻すことが出来る節税となります。
このような制度を上手に活用して、失敗した時の保険として使っていってください。
加入から40か月が過ぎれば、この共済に納めたお金は全て戻すことが出来ます。
もし失敗しそうになっても、800万円があれば1年は何とかなるはずです。
その1年で経営を立て直せばまだ続けられますので、失敗しないためにはぜひ活用しておきたい制度ですね。
2日にわたってお送りしてきましたが、起業で失敗しないためには、とにもかくにも経費の管理を徹底し、無駄遣いをしないようにすることが大事です。
調子に乗って役員報酬を増やしてしまった結果、失踪してしまった起業家が何人もいます。
攻めの姿勢は大切ですが、やはり自分の身の丈にあわせることは必要です。
背伸びせず、周りに流されず、経営していくことが重要なのです。
これから起業しようと思っている人も、失敗することへの恐怖感は必ずあることでしょう。
しかし、それ以上に楽しいことが起業には待っています。
誰にも指図されず、自由に、自分がやりたいように仕事をすることが出来る。
サラリーマンではありえない報酬を受け取ることが出来る。
やはり起業には十分な魅力があると思います。
起業に失敗する可能性をゼロとは言えませんが、失敗する可能性を限りなくゼロにする方法はたくさんあります。
今回ご紹介した考え方・方法・対策が起業するあなたに少しでもお役に立てれば幸いです。
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