あなたは万年筆を使ったことはありますか?
最近ではビジネスの場で万年筆を目にする機会が増えてきました。
ボールペンでも何でもあるこの時代に、なぜ万年筆なのか?
今回はその利点をご紹介したいと思います。
利点1 ファッション性の高さ
外観の良さです。
万年筆というものは、そこら辺の机に転がっているようなボールペンとはデザインが全く異なります。
シンプルながら高級感を醸し出すものから、宝石を散りばめたような超高級品まで、様々なものがあり、外観だけでも十分に楽しめます。
しかし、最もインパクトがあるのはペン先です。
キャップを取った瞬間に「これは万年筆だ」とすぐに分かるペン先は、文字を書きながら「自分は今、万年筆を使っているんだ」と意識させてくれます。
自己満足と言われるかもしれませんが、万年筆そのものを持つという喜びも与えてくれます。
利点2 書き味の良さ
万年筆の書き味は、他のペンと比べてとても軽いものです。
ボールペンなどよりも、はるかに軽い力だけで書くことが出来ますので、手に負担がかかりません。
流れるように書くことができるので、自分の頭の中に浮かんだことをスラスラと書き連ねるのにとても適しています。
また、使い続けるうちに書き味が良くなってくるという特徴があります。
ペンの先端が紙との摩擦で滑らかになっていき、自分の持ち方の影響を受けて、あなたにとって一番使いやすい万年筆に育っていくのです。
インクを変えることで書き味を変化させることも出来ます。
使用するインクの会社によって、サラサラとした書き味からヌルヌルとした書き味まで、自分で好きなものを選べます。
利点3 字の綺麗さ
「万年筆を使っただけで字が綺麗になるわけないだろう」と思うでしょうが、もちろん本当に文字が綺麗になるわけではありません。
しかし、他のペンと違ってあなたの文字の印象を綺麗に見せてくれる効果があるのです。
まず万年筆は、ボールペン(特に油性ボールペン)のように字の角に丸みがありません。字が角ばって見えるので、漢字などが綺麗に見えるのです。
また、筆圧によって字の太さが変わります。これによって漢字のとめ・はね・はらいが綺麗に表現されます。
そして、万年筆のインクは濃淡を表現することが出来ます。この濃淡が文字のスピード感を出して綺麗に書いた印象を与えてくれるのです。
利点4 ランニングコストの安さ
「万年筆は高い」というイメージを持たれますが、そのランニングコストは実はボールペンよりも安いのです。
例えば標準的なインク、70mlで500円ぐらいのボトルを買うとします。
万年筆でインクを1回吸引すると0.7ml程度。その1回でペンは70mほど書けるそうです。
ということは、1つのボトルで100回は吸引できるので、約7000mの線が引けるということです。
一般的な事務用ボールペンは1本で1000m程度の線が引けるそうです。
1000mならインクだと75円です。
つまり、ボールペンを100円ショップで買ってくるよりもコストパフォーマンスが高いわけです。
それに加えて、万年筆は耐久性も優れています。
手入れをしていけば、軽く10年は使えますので、インクだけ買い足せば十分な期間、使いこなせるというわけです。
利点5 安価に試せる
「確かにいいと思う。それでもペンそのものは高いだろうし……」と躊躇する人も多いでしょう。
万年筆といえば高級品の代名詞の時代もありました。
ところが、現在では安価ながらも立派な万年筆が発売されているのです。
ラミー abc
元々は児童用として作られましたが、これを愛用する大人も多い入門用万年筆です。
積み木のような木軸の感触に魅せられるのでしょう。
プラチナ プレピー
万年筆の弱点は、しばらく使わないとインクが詰まる、という点です。
ところがこのプレピーはその弱点を克服しました。
しばらく放置していたものを使ってみても、線がかすれることもありません。
これが200円程度で買えるというのですから驚くしかありません。
こういった安価ながらもしっかり作られた万年筆で、まずは試してみるといいでしょう。
今までボールペンしか使ったことのない人は、その滑らかな書き味に驚くと思います。
これで自分に万年筆が合っていると思えれば、さらに中級・上級の万年筆を探す楽しみも増えてきます。
まとめ
毎日ペンを使う人に多いのが腱鞘炎です。
そういった手を傷めた人が最後にたどり着くのが万年筆だと言われています。
力をかけずに滑らかに書ける。
その軽さゆえに他のペンには戻れないという人もいます。
あなたも一度、万年筆を試してみてはいかがでしょうか。
この記事へのコメントはありません。