心理学についての本がたくさん出版され、カウンセリングやNLPなど心理学に関する資格も幾つかあります。
心理学と言っても【スポーツ心理学】【恋愛心理学】【臨床心理学】など、多種多様に存在しますので、今回は心理学の種類についてお話したいと思います。
ビジネス心理学の種類
1 心理学とは
人の心を科学的に研究する学問を指します。 また、人以外にも動物の行動などを研究することも心理学の中に含まれます。
2 心理学の様々な種類
心理学の研究対象は、心や行動という抽象的なものであり、他の分野、例えば犯罪や災害などと一緒に研究されているため、学問の種類は数多くに分岐していきます。
3 心理学の分類
心理学は大きく2つに分類されます。
1つは実験や統計を用いて、人の心理を分析していく基礎心理学というもの。
もう1つは、基礎心理学で明らかにされたことを日常に役立てようとする応用心理学というものです。
4 心理学の種類
基礎心理学の例
生理心理学:脳波や心電図などを測定して、生理現象と心の関係の研究をする
発達心理学:年をとると、人はどのような心の変化が起きていくのか、研究する
学習心理学:人や動物は環境・経験からどのように行動を学習するのかを研究する
人格心理学:人の性格や人格について研究する
社会心理学:社会と個人の間で、お互いがどのように影響をしているのか研究する
応用心理学の例
教育心理学:心理学を利用してより効率的な教育を研究する
臨床心理学:心理学を活用して鬱などの精神疾患の治療や予防を研究する
災害心理学:二次被害を防ぐために、災害時の人の心理を研究する
スポーツ心理学:スポーツで高いパフォーマンスが出せるように人の心理を研究する
5 ビジネスと心理学
心理学は大手企業でも活用されています。
マクドナルドなどのファストフードでは黄色・赤・オレンジなどの色がよく使われます。
このオレンジ系の色は空腹を感じさせる色と言われています。
これらの色は時間を長く感じさせる効果もあるため、滞在した時間が短くても、長くいたように感じさせることができます。
そのため、すき家や吉野家といった店ではこういった色がよく使われています。
6 返報性の原理
人は、相手から親切にされたり、プレゼントをもらったりすると「何かお返しをしなければ」と感じてしまいます。
この、お返しをしたくなる心理のことを返報性の原理と言います。
つまり、自分が相手に親切にすれば、その相手は「お返しをしなくちゃ」と考えて親切な反応をしてくれます。
自分が相手に何かを提供することで、相手に行動をさせることができるわけです。
7 希少性の原理
【お一人様1つ限り】【1日10食限定】【本日限り】というように、数や期間が限定されると、人は無性に欲しくなってしまいます。
これを希少性の原理と言います。
様々なブランドで【世界で限定500個のみ】と希少であることをアピールしていますね。
いつでも手に入るようなものというのは、人はなかなか購入しようと思いません。
商品を販売する際は「○○までに買わないと手に入らなくなる」「残り○個しかありません」と希少価値だと思わせることで、売上がアップします。
8 作業興奮
「これはやりたくないなー」と感じている仕事でも、いざやり始めてみると意外にやる気が出てきて仕事が進んだという経験があるはずです。
これを作業興奮と言います。
人の脳というのは、何もしていない状態だとやる気が起きませんが、たとえ嫌だと感じていても作業を進めるうちに、だんだんやる気が起きてくるという構造になっています。
考えをめぐらせて仕事を先延ばしにするよりも、嫌でもいいので、まずは手を動かしてみましょう。
9 単純接触効果
人は、会う回数が増えるとその人を信頼するようになります。
これを単純接触効果と言います。
信頼関係を構築したい相手がいるのなら、短い時間でも構わないので、できる限り頻繁に会うようにしましょう。
回数が増えれば、相手は自分を信頼してくれるようになります。
10 ハード・トゥ・ゲット
「○○さんだけは特別ですよ」と、相手のことを特別扱いすると、相手は自分に対して好意を感じてくれます。
これがハード・トゥ・ゲットと言われる手法でです。
相手のことを特別扱いして接すれば、相手も自分に好感を持ってくれます。
11 類似性の法則
相手が自分と同じ出身地だった・同じ趣味だったと知ると、親しみを感じたりします。
自分と共通点のある人のことを好きになるという法則、これを類似性の法則と言います。
相手と仲良くなりたければ、共通点を探すようにしましょう。
【血液型が同じ】と言った単純なものよりも、【映画は必ず字幕で見る】というように細かい共通点の方が距離は縮まりやすいです。
12 心理学を活用する上での注意
様々な心理学がビジネスに活用できますが、こういったものを学ぶと多くの人は「心理学的に言うと~」と心理学を持ち出しはじめる傾向があります。
しかし相手からすると「知識をひけらかしたいのか?」「心理学で操られるんじゃないか?」とマイナスの印象を持たれる場合もあります。
さらに、テクニックを使ったとしても相手を思いやる気持ちが含まれなければ、
「口では優しい言葉を言っているが、本心から自分のことを考えてくれていない」と相手に見破られてしまいますので、
上っ面だけのテクニックに頼らないよう、注意しましょう。
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