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マルチタスクが『あなたの時間』を盗む

同時進行で仕事してる人を見て、
「自分もそうなりたいなぁ」
と憧れませんか？

僕は会社に入職したばかりの新人の頃に
あれもこれも同時にできるようになれば、

「きっと残業時間が減るはずだ」
と思っていました。

ですが、
マルチタスクに課題をこなしていくのは
格好良くみえますが、
実は生産性の低い仕事術だったんです。

もし、あなたが
「残業時間を減らしたい」
「仕事をサクッと終わらせて自由な時間を増やしたい」

と考えているのなら、
このレポートは役に立つと思います。

マルチタスクが実は残念な結果へ導く

マルチタスクの意味としては、
『複数のタスクを同時に行うこと』です。
なんだか効率的なイメージがありますが
本当でしょうか？

たとえば、
「なるべく速く100から3を順番に引いていってください」
という課題をやらなきゃいけない場合、
どんな環境でやりますか？

100－3＝97
　97－3＝94
　94－3＝91
　91－3＝88
　…
　…

といった感じに
より速く計算しないといけないなら、
静かな環境で机に座って
取り組んだ方が良さそうですよね？

逆に、走りながらだったら、どうでしょうか？

服を着替えながらだったら、どうでしょうか？

この場合、確実に遅くなりますよね。

要するに何かしながら課題（マルチタスク）をやることは
時間の損失になるんです。

それでも同時進行で仕事するのは、
なぜでしょう？

マルチタスク習慣のある人を
研究者のZhen Wang氏は
「彼らは自分が取り組んでいる作業から、
さらなる精神的な満足感を得たいと思っているだけなのです」

と述べています。

つまり、いろいろなことを同時に行っていると、
信じられないほど効率的に仕事を
こなしているような気分になるということです。

ですが、残念ながら
現実の成果はその反対となっています。

マルチタスク傾向の強い学生は、
気分こそ良くなりますが、
実際の成績はマルチタスクの習慣がない学生よりも
ずっと低かったそうです。

そんな中、
Stanford大学の研究者Clifford Nass氏は
マルチタスク習慣を頻繁に続けていれば、

「情報の取捨選択力」、
「複数のタスクをすばやく切り替える能力」、
「作業記憶力」

の3つの能力が
向上するのではないかと考えました。

ところが研究によって、
それらはすべて間違っていることが明らかになったのです。

この研究からは、

マルチタスク傾向の強い人は
ひとつのタスクに集中する人と比較して、
関連する情報の取捨選択が苦手なうえ、
タスクの切り替えもずっと下手であることがわかりました。

『シングルタスク』へ切り替える

１つのことに集中して取り組む
『シングルタスク』をオススメします。

シングルタスクに切り替えるポイントとしては
たった３つです。

１　毎晩、翌日の計画を立てる

家族や同僚、友人などを相手に、
毎晩10分間くらいの話し合いをすると効果的です。

翌日の仕事について
手短かに確認作業を行ないます。

「これこれこういうアイデアがひらめいたので、
こういう計画で進めていきたいと思っています。
構成は……のようにするつもりです」

といった感じです。

頭の中ではすでに仕事を
半分終えたような気持ちになるので、
翌日は、ただリストを確認して処理するだけにしておきます。

2　仕事の場所を変えてみる

これこそまさに、生産性を向上させて、
シングルタスクに集中できるようにする方法です。

快適で集中しやすいワークスペースを持つのは
必要不可欠ですね。

しかも快適なワークスペースはたくさん必要です。

ひとつ仕事を終えたら、
次に移る前に、5分間の休憩をとったり、

コーヒーで一服したりして
再び集中力を高めようとしても
上手くいかない時があります。

気分転換に必要なのは
物理的に違う場所へ移動することです。

グーグルマップを使えば、
パソコンでもスマートフォンでも
お気に入りの喫茶店の場所を登録できるので、

気分転換の場所をいくつか持っておくと
常に集中していられます。

3　誘惑になるものを見ない

１つのことに集中させるためには
誘惑になるものを見なければいいんです。

大昔は、人間は目の前にある報酬（食べ物）を
すぐに手に入れないと生きていけなかったので
脳の報酬システムが
今でも反応してしまいます。

原始人は明日食べるものが
あるかなんて分からないので、

目の前にある獲物をみて
「食べるのは後にしよう」なんてことしてたら、
死んでしまいますよね？

現代では、食べ物がなくて死んでしまうということは
ほぼありません。

だけど、
環境が急激に変化しているけど
脳の進化は追いついてない
部分があるんです。

だから、
目の前には短期的な報酬を
置いておかないことが大切です。

自分の見えるところに
お酒が置いてあったら
飲みたくなってしまうし、

携帯が置いてあったら
LINEやSNSが気になって
見たくなってしまいます。

仕事をテキパキ終わらせる上で、
どんな短期的な欲求が邪魔になりますかね？

それをリストアップして
目の前からは排除していきましょう！

“マルチタスク”ではなく、
“シングルタスク”にシフトしていくと
時間の無駄がなくなり、
より集中するようになるので

ぜひ参考にしてみて下さい。